加振器

加振器 ウィルコクソン・センシングテクノロジーズ社では、構造解析やモーダル試験用振動を発生させるための加振器を製造しています。この加振器またはシェーカーと呼ばれる製品は、質量応答原理に応じて作用するダイナミックな加振力を生み出します。
基本原理は大きな質量をもつシェーカー用部品が、パワーアンプからの駆動信号により振動しますが、これにより発生したリアクションフォースが生み出され試験物を振動させます。
ウィルコクソン社では以下の2種類の加振器を製造しています。


1.低周波用電磁型加振器
2.高周波用圧電型加振器

低周波用電磁型加振器

この電磁型加振器は通常の音響スピーカーと同様な動作をします。 コイルが永久磁石の磁場内で駆動され、ダイナミックな電磁コイルの磁場により非常に大きな質量のある部品も振動させることができます。ほぼ全モデルにおいてコイルが構造物に取り付けられており、また重量のあるリング型磁石が吊るされている状態になっており、コイル周辺で振動を生み出します。また電磁型 加振器は入力電流に比例した加振力を発生させます。

高周波用圧電型加振器

この圧電型加振器は、圧電セラミックディスクを活用した製品で、供給電圧に比例してディスクの厚みを変化させることにより加振力を生み出しています。ディスクは重量物と軽量板のあいだにサンドイッチ状に取り付けられており、これが試験構造物に取り付けられます。 変位量は非常に少量ですが、高い駆動電圧やディスクを複数枚使うことにより、非常に高い周波数の加振力を生み出すことができます。

駆動システム

加振器を振動させるためにはパワーの供給が必要ですが、電磁型加振器は音響アンプなどによる通常の方法で駆動できます。圧電型シェーカーは高電圧で駆動させますが、パワーアンプと 加振器間にインピーダンスマッチングネットワークが必要となります。マッチングネットワークは、より高いフォースを生み出すため、駆動電圧を徐々にステップアップさせるため使用します。
F3/Z602WA F4/Z820WA F10/Z820WA F7
加振方法:電磁式
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:不要
加振方法:電磁式
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:不要
加振方法:電磁式
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:不要
加振方法:圧電式
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:N7FS
F7-1 F4/F7    
   
加振方法:圧電式
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:N8HFS
加振方法:デュアル
パワーアンプ:PA8HF
マッチングネットワーク:N7FS
   
モデル番号 加振方法 パワーアンプ マッチング
ネットワーク
加振力
(ノミナル、Lb)
周波数範囲(Hz)
F3/Z602WA
電磁式 PA10A 不要 1 25~10,000
F4/Z820WA
電磁式 PA10A 不要 10 10~7,500
F10/Z820WA
電磁式 PA10A 不要 20 5~2,000
F7
圧電式 PA10A N7FS 100 500~>20,000
F7-1
圧電式 WST7B3 N8HFS 10 1,000~80,000
F4/F7
デュアル PA10A N7FS 10 10~>20,000

加振器駆動システム

パワーアンプ
PA10A
パワーアンプ
WST7B3
マッチングネットワーク
N7、N8シリーズ
 
PA10A WST7B3 N7、N8シリーズ  
PA10APA10A は1ch、ラックマウントタイプのパワーアンプで、高いパフォーマンスを発揮できるよう設計されています。 WST7B3は1ch、ラックマウントタイプのパワーアンプで、加振器を高いパフォーマンス標準で動作するよう設計されています。 このマッチングネットワークは、圧電型加振器とパワーアンプとのあいだのインターフェイスの機能をもっています。  

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